WHO世界保健機関は、18年に改訂されるICD−11(疾病分類)に、「ゲーム障害」gaming disorderを新たに盛り込むと発表しましたね。過度のゲーム依存を「病気」と認定するということです。
先日、NHKラジオで、これについての特集がありました。
NHK第1 先読み!夕方ニュース 2月28日
「ゲームなどネット依存の現状と課題」
聞き逃してしまったので、ネットラジオ(らじるらじる)のアーカイブ「聴き逃し」で聞きました!
4月28日まで聞くことができます^^ (23分ほどの番組です)
ワタシが学校でかかわっている中高生も、この問題を持っている子が少なからずいるので。。。
あ、そしてわが家にも予備軍がいますし(苦笑)、これは聞かないわけにはいきませぬ!
ゲストは、日本初のネット依存外来の診療をしている
国立病院機構 久里浜医療センター院長の樋口医師。
樋口先生からこのテーマについて数年前に講演会で聞いたことありますが、そのときは目から鱗でした。
今回ラジオ番組を聴いて、改めて覚えておきたいなと思ったことをメモしておきます^^
〇WHOのゲーム障害の診断ガイドラインの特徴的な3つの症状
ゲームのコントロールができない(時間的に)
ゲームが生活の中心になっている
ゲームによって生活に支障が出ている(学校に行かれない、引きこもって昼夜逆転など)
このような症状が12ヶ月続く(重症であればもっと短くても)
〇ゲームといっても、オンラインゲームが中心。
〇体力の低下、心肺機能の低下、脳の神経細胞が壊れるなどの症状もみられるが、ゲームが悪いのか、生活スタイルが悪いのかはわかっていない。
〇久里浜医療センターネット依存外来にいままで来たのは1400人。
6対1で男性が多い。10代中心。平均19歳。9割はオンラインゲーム。
残りは、SNS、動画にはまっている人。
〇ゲーム=男性、SNS=女性、動画=どちらも、という傾向あり。
〇ゲーム依存が、脳の中で起きているメカニズムがアルコール依存などと同じであることがわかってきたため、疾病に認定された。理性の脳(前頭前野)が働かなくなる、ワクワク感がなくなる(報酬欠乏)。
〇2012厚生労働省の調査(中高生対象)では、ネット依存症が強く疑われている病的な使用の中高生=51万8千人。成人は420万人と推定。
〇ゲーム依存の背景要因は、ゲームを容認する環境、現実社会の中に居場所がない、ゲームで有名になるのはスポーツで有名になるよりも簡単、などの背景あり。
〇ひきこもりからスタートしてゲーム依存へというケースと、逆に、ゲーム依存からひきこもりへ、というケースあり。
〇Wi-Fiやゲーム機を取り上げる=ほとんど効果ない。対話を通じて、自分から減らす、止めると決断してもらうのが治療。
〇本人を家族が病院へ連れて行こうとすると反発されるが、そうであっても連れてきたほうがよい。早めにアクションを起こすのが大事。
〇チェックシートから:
1.インターネットをする時間を増やすために家庭での仕事や役割をおろそかにすることがありますか
2.インターネットで新しい仲間を作ることがありますか
3.日々の生活の心配ごとから心をそらすためにインターネットで心を静めることがありますか
4.インターネットをしているとき、「あと数分だけ」と言っている自分に気づくことがありますか
5.インターネットをしていた時間の長さを隠そうとすることがありますか
〇学校のなかでゲーム、ネット依存ということについて教育してほしい。
親、地域、社会でも理解してほしい。
〇1日のなかで30分、1時間でよいので、家族でオンラインを使わない時間を作る。みんなで話したりテレビをみる時間を作ってみては。
〇昔と違うのは「オンライン」ということ。テレビやオフラインのゲームとは違う。仮想空間での人への依存である。
〇早くから(幼少期から)はじめると依存になりやすい。お酒たばこと違って、ネットは年齢制限がないのが怖いところ。
〇韓国では18カ所にネット依存防止の施設あり。未成年のネットカフェへの出入り禁止なども。
まだ、わかっていない点も多いため、これから実態調査や、本格的な研究が進むだろうとのことでした。
ワタシの少ない経験ですが、やはり、現実生活が充実していて楽しい中高生は、それほどゲーム・ネット依存になりにくいかも。夢中になれるものが見つからなかったり、コミュニケーションが苦手だったり、劣等感が強かったりする場合、そうでない場合よりも依存になりやすいような感じがします(どんな依存でもそうかもしれないですね)。
ので、ネット、ゲームはほどほどに。リアルでの体験や人との交流を充実させる方向にいくのがいいんだろうなと思います。
NHKラジオ らじる☆らじる
http://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=0923_02_12828
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先日、NHKラジオで、これについての特集がありました。
NHK第1 先読み!夕方ニュース 2月28日
「ゲームなどネット依存の現状と課題」
聞き逃してしまったので、ネットラジオ(らじるらじる)のアーカイブ「聴き逃し」で聞きました!
4月28日まで聞くことができます^^ (23分ほどの番組です)
ワタシが学校でかかわっている中高生も、この問題を持っている子が少なからずいるので。。。
あ、そしてわが家にも予備軍がいますし(苦笑)、これは聞かないわけにはいきませぬ!
ゲストは、日本初のネット依存外来の診療をしている
国立病院機構 久里浜医療センター院長の樋口医師。
樋口先生からこのテーマについて数年前に講演会で聞いたことありますが、そのときは目から鱗でした。
今回ラジオ番組を聴いて、改めて覚えておきたいなと思ったことをメモしておきます^^
〇WHOのゲーム障害の診断ガイドラインの特徴的な3つの症状
ゲームのコントロールができない(時間的に)
ゲームが生活の中心になっている
ゲームによって生活に支障が出ている(学校に行かれない、引きこもって昼夜逆転など)
このような症状が12ヶ月続く(重症であればもっと短くても)
〇ゲームといっても、オンラインゲームが中心。
〇体力の低下、心肺機能の低下、脳の神経細胞が壊れるなどの症状もみられるが、ゲームが悪いのか、生活スタイルが悪いのかはわかっていない。
〇久里浜医療センターネット依存外来にいままで来たのは1400人。
6対1で男性が多い。10代中心。平均19歳。9割はオンラインゲーム。
残りは、SNS、動画にはまっている人。
〇ゲーム=男性、SNS=女性、動画=どちらも、という傾向あり。
〇ゲーム依存が、脳の中で起きているメカニズムがアルコール依存などと同じであることがわかってきたため、疾病に認定された。理性の脳(前頭前野)が働かなくなる、ワクワク感がなくなる(報酬欠乏)。
〇2012厚生労働省の調査(中高生対象)では、ネット依存症が強く疑われている病的な使用の中高生=51万8千人。成人は420万人と推定。
〇ゲーム依存の背景要因は、ゲームを容認する環境、現実社会の中に居場所がない、ゲームで有名になるのはスポーツで有名になるよりも簡単、などの背景あり。
〇ひきこもりからスタートしてゲーム依存へというケースと、逆に、ゲーム依存からひきこもりへ、というケースあり。
〇Wi-Fiやゲーム機を取り上げる=ほとんど効果ない。対話を通じて、自分から減らす、止めると決断してもらうのが治療。
〇本人を家族が病院へ連れて行こうとすると反発されるが、そうであっても連れてきたほうがよい。早めにアクションを起こすのが大事。
〇チェックシートから:
1.インターネットをする時間を増やすために家庭での仕事や役割をおろそかにすることがありますか
2.インターネットで新しい仲間を作ることがありますか
3.日々の生活の心配ごとから心をそらすためにインターネットで心を静めることがありますか
4.インターネットをしているとき、「あと数分だけ」と言っている自分に気づくことがありますか
5.インターネットをしていた時間の長さを隠そうとすることがありますか
〇学校のなかでゲーム、ネット依存ということについて教育してほしい。
親、地域、社会でも理解してほしい。
〇1日のなかで30分、1時間でよいので、家族でオンラインを使わない時間を作る。みんなで話したりテレビをみる時間を作ってみては。
〇昔と違うのは「オンライン」ということ。テレビやオフラインのゲームとは違う。仮想空間での人への依存である。
〇早くから(幼少期から)はじめると依存になりやすい。お酒たばこと違って、ネットは年齢制限がないのが怖いところ。
〇韓国では18カ所にネット依存防止の施設あり。未成年のネットカフェへの出入り禁止なども。
まだ、わかっていない点も多いため、これから実態調査や、本格的な研究が進むだろうとのことでした。
ワタシの少ない経験ですが、やはり、現実生活が充実していて楽しい中高生は、それほどゲーム・ネット依存になりにくいかも。夢中になれるものが見つからなかったり、コミュニケーションが苦手だったり、劣等感が強かったりする場合、そうでない場合よりも依存になりやすいような感じがします(どんな依存でもそうかもしれないですね)。
ので、ネット、ゲームはほどほどに。リアルでの体験や人との交流を充実させる方向にいくのがいいんだろうなと思います。
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