ワーキングマザーのシンプル&スローライフ

臨床心理士(心理カウンセラー)で大学生と高校生の母 acoのシンプルな暮らし

カテゴリ: 書籍・雑誌

2019年10月に読んだ小説は4冊でした。

閉鎖病棟 箒木蓬生
長女たち 篠田節子
許されようとは思いません 芦沢央
ちょっといまから会社やめてくる 北川恵海



閉鎖病棟 箒木 蓬生

精神科医で作家の箒木蓬生さんが書いた小説。
20年以上前に書かれた作品ですが、なぜかいま映画化されてますね!

昭和の精神病院、閉鎖病棟での群像劇。
登場人物が多く、ひとりひとりの生い立ちが語れ、
時代も入り交じっていて
ついていくのがちょっと大変なところもありました。

昭和の田舎(たぶん九州)の、のんびり、ふんわりした雰囲気も伝わってきます。

病気のせいで起こした行動で、家族と絶縁状態になるなど、
つらい現実もありながら、患者さん同士の交流に心が暖かくなる
小説でした!


閉鎖病棟 (新潮文庫)
帚木 蓬生
新潮社
1997-04-25




長女たち 篠田節子

3つのストーリーが修められています。
「家守娘」「ミッション」「ファースト・レディ」
一番ぞぞっとしたのは、最初の作品かな。
どれも、「長女」が主人公で、独身で実家の母親、父親の介護をしたり、
亡くなったあともその呪縛から逃れられずに苦しむ姿、生き様を描いてます。
「ミッション」は、先月読んだ著者の「弥勒」に通じるものがあり、
ネパールに医療者として赴いた主人公の葛藤が描かれ
迫力がありました。
どの作品も最後は、親との距離の置き方、決着の付け方があり、
なるほど、と思わされます!


長女たち (新潮文庫)
篠田 節子
新潮社
2017-09-28




許されようとは思いません 芦沢央

芦沢央さんのミステリー、好きです♡
短編5編が修められてますが、どれも、イヤミス、というのでしょうか、
いや〜な後味が残ります。
人間の弱さ、イヤなところ、全開!の小説。
芦沢さんの作品は3冊ほど読みましたが、もっと読んでみようと思っているところ。





ちょっといまから会社やめてくる 北川恵海

これも映画化されたようですね。福士蒼汰君で^^
ブラック企業に入社してしまった若い会社員のお話。
過労から鬱状態になり、電車のホームでふらふらしていたところを
ぐいっと腕をつかまれ。。。そこから不思議な出会い(再会?)の始まりが。
とってもいいお話。
将来、ウチの息子にも読ませたい。
「会社を辞めちゃいけない」という思い込みにとらわれている若者は
ぜひぜひ読んで、勇気を持って欲しい、とおばちゃんは思いました^^



ちょっと今から仕事やめてくる (メディアワークス文庫)
北川恵海
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-02-25




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2019年8月、9月は、心理学の本を読んでいたこともあって、
小説はあまり読めませんでした。3冊です。

辻村深月、梨木香歩、篠田節子 大好きな作家さんたちの本となりました♪

この3冊(とくに後半2冊)は、濃い!!

ヘヴィーな小説、レビューを書くのがちょっと大変。。。
ワタシの手には負えない。。。で、簡単に書かせていただきます。



◇辻村深月 太陽の坐る場所

同じ高校で過ごした仲間達の同窓会の話。

女優となったキョウコを同窓会に引っ張りだそうと、画策するのですが。。。

高校時代の女子同士のドロドロした関係が浮かび上がる、決してさわやかではない物語。

女って怖い(笑)

そして、天岩戸の神話がモチーフとなってまして、
小説に深みを与えているのでしょうか。


太陽の坐る場所 (文春文庫)
辻村 深月
文藝春秋
2011-06-10





◇梨木香歩 椿宿の辺りに (ネタバレあり!)

梨木さんの新刊、真骨頂では、と思える作品。

こちらも、日本の神話、海幸彦、山幸彦の話がベースとなっております。

なぜかわからないけれども、「山幸彦」と名付けられた三十代の男性主人公が、

肩に痛みを感じたことから、ある鍼灸師のところに導かれ、

そこから、シャーマンのような人に出会う。

その人を通して、親族と出会い、

けっきょく、先祖の住んでいた家、場所の「治水」にかかわることになり、

そこで癒やしが生じる。。。というようなお話です。

こう書くとなんだか小難しい感じですが、

やりとり、会話が軽妙で、クスッと笑ってしまう場面が多いです。

人の身体の痛みが、「先祖を大事にしなかったから」等というのは、

ちょっと辛気くさくて、面白みを感じないのですが、

主人公が「自分探しの旅」に出て、

自分の使命を知ることと重ね合わせているのが、梨木流でしょうか。

自分の人生が、他人の人生、いいえもっと大きな物語の一部であると知ること、

(先祖や土地の歴史とのつながりを知ること)で、人生を受け取り直し、

希望が見えて、身体も健やかになる。全体性を取り戻す、なんていうとかっこいいけど、

そういうことが、うまく描かれている感じでした。


椿宿の辺りに
梨木 香歩
朝日新聞出版
2019-05-13





◇篠田節子 弥勒ネタバレあり!

ひょんなことから知った小説。けっこう前に書かれたものらしいです。

けど、いま読んでもリアリティを感じる小説でした。

パスキムという、ネパール、チベット、インドに接する小国が舞台。

これは完全に著者の想像の国なのですが、すごく細かい描写。

ルポルタージュのように感じてしまいます。篠田さんさすが!

日本の新聞社に勤める中年男性が、日本での仮面風夫婦生活に嫌気がさして、

その仏教美術に惹かれて、パスキムを訪れる。

そこで、起こっていたクーデターに巻き込まれ。。。

とっても辛い描写が続きます。

グロいシーンも多いので、感じ安い方は要注意!

貧しい国家であるのに、宗教者が高い地位にあり、庶民の生活を圧迫している。

そのような政治、宗教体制に反対して、宗教や資本主義のない国作りが始まるのですが。。。

はたして、それは、真に人を大切にする社会となるのか。。。

宗教のあり方も、すべてを平等にするための社会のあり方も、両方、疑問が湧いてくるような

厳しい選択を迫られるような迫力あるシーン。

逃げるか、とどまるか。

殺すか、殺されるか。

最後までドキドキハラハラ、でしたが、最後は。。。。ああ、こうなるのか、と。

長いですが、ぜひ最後まで読んでいただきたいです。


弥勒 (集英社文庫)
篠田 節子
集英社
2019-08-21




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