山崎豊子さんの「二つの祖国」全4巻を読みました!
ふ〜 重たい話でした。。。でもおもしろくてというか、
続きが知りたくなって、ドンドン読み進めてしまいました。
米国の日系人、とくに2世たちが、第二次大戦中、いかに過酷な運命に翻弄され、二つの祖国の間で揺れ動き、心身を削って働きながら、ついに身も心も病んでしまう、というストーリー。
米国の砂漠の収容所の生活、
きょうだいが、日本軍と米軍に分かれて軍人となり、戦地で、敵味方として出会ってしまい、究極の選択を迫られる場面、
広島出身の日系1世と2世が、収容所の暮らしを抜け出て、日本に帰国したところで、原爆に被曝してしまうという皮肉、
日系2世として米軍に属し、東京裁判の通訳モニターを自分の使命として引き受けたものの、裁判の酷さ、死刑宣告を告げることの残酷さなどに苦しむ姿。
いや〜ほとんどというか全く知らなかったことばかりで、
非常に驚くと同時に、こんなにも詳細に丹念に、取材し調べて小説に書き起こした著者に深い尊敬の念を表します。。。。
戦争中の、日本軍が行った残虐行為や、東京裁判についても、かなり詳しく書いてあるので、目からウロコ、初めて知った事がたくさんありました。。。(もちろん、小説なので、脚色の部分はあると思いますが)
先月読んだ、「海賊と呼ばれた男」も第二次大戦中の話が多く出てくるのですが、「二つの祖国」と合わせて読むと立体的になると思います。合わせ読むことをお薦めします!
主人公の天羽賢治、わがままな妻のエミー、ライバルであり畏友のチャーリー田宮、 その元妻、梛子(なぎこ)など、魅力的なキャラクターたちによって、悲惨で難解な(私にとって)物語も、読み進めることができます。
日本とアメリカ、そして日系人の文化、戦争とその裁判、実にダイナミックに、壮大に書き上げた、大作!
こうなったら、まだ読んでいない不毛地帯や大地の子も読破せねば。。。と思った次第です[E:coldsweats01]
二つの祖国 第1巻 (新潮文庫 や 5-45) 山崎 豊子 by G-Tools |
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