4104596035 ゴールデンスランバー
伊坂 幸太郎
新潮社  2007-11-29


by G-Tools

伊坂幸太郎の本をまだ続けて読んでます[E:happy01]

映画にもなった 「ゴールデンスランバー」 と わりと最近の作品 「砂漠」

「ゴールデン…」は、本の帯に 現時点での伊坂作品の最高峰みたいなことが書いてありました。たしかに、す、すごい…

緻密な構成力、伏線につぐ伏線、最後まで何がどうなるかわからない…どきどきハラハラしっぱなしです。

非日常への逃避にぴったり(笑)。

ゴールデンスランバーとは、「黄金の眠り」という意味だそうです。

マザーグースの詩のなかに出てくるもので、

それをビートルズ(ポール)が歌にしているとか。

その歌が、主人公とその友人の思い出につながっているのです…

ストーリーは、日本版「JFK」です。もちろんフィクションですが。

ロック、学生時代の友情、仙台の街、最新技術に関するウンチク… 伊坂ワールド全開(笑)。

ワタシ的には、「重力ピエロ」がやはり一押しですが、ゴールデンも、力作といえるでしょう!

この本の名台詞は、「人間の最大の武器は、信頼と習慣だ」 です!

この言葉が、絶体絶命の危機にある主人公の力になるのです…

4101250251 砂漠 (新潮文庫)
伊坂 幸太郎
新潮社  2010-06-29


by G-Tools

「砂漠」は、青春小説、というのかな。仙台で大学生活を送る男女の群像劇。

大学入学から卒業までを数々のエピソードで綴っています。

主人公はいますが、主人公以外のメンバーのキャラが濃いこと! 読んでいて楽しいです。

この本のウンチクは麻雀。麻雀好きな人は、より楽しめるかな?

社会という「砂漠」に出て行く前にゆるされた、「オアシス」としての学生生活。

そのありがたみは、「砂漠」に出たときに初めてわかるのかもしれませんね。

「砂漠」を生き延びるために、「オアシス」を謳歌することの素晴らしさが伝わってきます。

名台詞は、大学の卒業式のときに学長が話した 「人生における最大の贅沢は、人間関係における贅沢のことである」です! 

サンテグジュペリの言葉のようです。ちなみに、「砂漠」というモチーフも、サンテグジュペリの「人間の大地」からもってきたのではなかったかな、たしか。


伊坂幸太郎、いつか直木賞をとってほしい作家です!