こちら☆ に書いた本の詳しい(?)紹介です。
『雨降りの心理学〜雨が心を動かすとき』[E:rain] は 臨床心理士 藤掛明さんの著書。心理学の理論の本ではなく、さまざまな小説を「雨」という切り口から、またカウンセラーの視点から読み解いています。
雨というメタファーの意味がていねいに紐解かれていて、知っている小説をより深く味わい直すことができ、知らない小説は、「読んでみたい!」という気持ちになります。
雨のメタファー(イメージ)とは、例えば、ストレス、障害、過去を洗い流すもの、癒すもの、などなど…。後半部分では、「傘」のイメージも出てきて、まさに、「目から鱗」。
人生に起こるさまざまな出来事をどう受け止めて対処するのか、どのような視点を持つことが大切か…など、生き方についてのメッセージも心に響いてきます。いまの自分に必要な「気づき」が得られるはず!?
とりあげられている作品は、
羅生門 五重塔 野ブタ。をプロデュース 巨人の星 OUT いま、会いにゆきます …など多数かつ多彩。
どれも、「なるほど〜!」とうならされるのですが、とくに心に留まったものは…
『儀式』(沢木耕太郎) です。
プロゴルファー ジャンボ尾崎を扱ったノンフィクションですが、尾崎がプロ野球を辞めてプロゴルファーの道を選んだときのお話。いろいろな意味で興味深かったです。
過去の失敗や現実を受け入れ、きちんと見直すことの大切さ。そこからの再出発。そのとき消したいような過去が、新しい意味を持って起ち上がってくる… など、深くうなずきながら読みました。
もうひとつは、映画にもなった 『雨あがる』 (山本周五郎)
「人生の宿題」を提出するときに起こってくる出来事… 人生の不思議さとすばらしさを感じます。
「雨が心を動かすとき」というサブタイトルは、もしかすると、「心が雨を動かすとき」と読み替えてもよいのかもしれません。その心は…本書をお読みください〜♪
雨降りの心理学―雨が心を動かすとき | |
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