友だち100人できません 無理しないで生きる・考える心理学

 職場で諸富祥彦氏(明治大学教授、臨床心理士)をお招きし、学校の先生向けに研修会を持ちました。そのときに贈呈していただいた本です。タイトルと表紙のイラスト(半ズボンとランドセル姿のおじいさん)にインパクトがあります!

 がんばりすぎるのはやめよう〜、常識にとらわれず、ゆる〜く生きることの勧め、になっています。

  積極思考がブームの昨今、このようなメッセージの本は貴重かもしれません。とても気軽に読める本なので、疲れている方にもお勧め。

 しかし、章のタイトルだけでも、過激ですよ〜!


死なないための人間関係
”ひとりぼっちも、すばらしい”
病気のススメ 前向きに生きない
恋なんて、いらない
”家族愛”を疑え
ビバ!依存症

 そこまで言っちゃっていいの〜?というところもなきにしもあらず、です。でも 因習や世間体にとらわれない、新しい「個人」の生き方を考えるたたき台にはなるかも、と思いました。

 最終章「ビバ!依存症」では、 人生を楽しみ、心のバランスをとるために、何かに「はまる」ことを勧めておられます。イイナと思った文章を引用します。

 

賢明な人は、はまる対象との距離感を「やめたほうがいいとわかっているけれど、あえ てもうちょっとやってみる」ところでキープしておく。そうやって心の底から好きなも のに浸りながらも、醒めた自分も自分の内側で保存しておく。この「はまりつつ醒める 、醒めつつはまる」という距離感を保つことこそが、”人生の達人””幸福の達人”に なるうえで不可欠なものなのです。

 これは名言だ〜、でも、こうした微妙な距離感をキープできる人なら、「依存症」に陥る恐れはないのだろうな、と思いましたが…。