ある病院の待合室でのこと。ものすごい勢いで、中学生ぐらいの息子を叱りつけているお母さんがいました。その子が何か一言言うと、お母さんが、がーっと怒る…の繰り返し。というか、ほとんど息子はしゃべっていませんでした。言いかけるとお母さんが、ガーッと…。そして、息子の一挙手一投足に文句をつけるという感じ。

 お母さんは、ビジネススーツを着て大きな鞄を持っていました。仕事帰りなのでしょう。きっと疲れてイライラしているんだろうな〜、仕事はバリバリこなしているぶん、子どもとつきあうときも、お仕事モードになってしまい、のんびりタイプの子どもを待ってあげられないのかもしれないな〜…などと、私は勝手に想像していました。

 お母さんには理由があるかもしれない、でも、この子にとってこういう状況は良くない! 彼の受ける心理的ダメージは相当なものがある…将来が心配!と強く思いました。(母親との関係が常にこのようなものだと仮定すると、ですが)

 この親子が気になったのは、私も、似たような状況に陥ってしまうことがあるからだと思います(汗)。常に、ではない(と思う)のですが、何かのきっかけで、スイッチが入ってしまい、娘を叱り続けてしまう、いろんなことが次々に気になってしまい、そのまんま、感情を娘にぶつけてしまう…ことが、恥ずかしながらあるのです。

 このお母さんを見て、そういう自分を見ているようで恥ずかしかった。こういうことは、しないようにしたい、と強く思ったのでした。

 こんなに叱り続ける=親が不機嫌、イライラするというのは、多くの場合、「親の期待/要求度が、子どもの現実にマッチしていない」のではないかな、と思いました。このお母さんも、子どもを理解すべく子どものレベルに降りて行って寄り添う、というよりも、自分のレベルに引き上げようということに必死のように思えました。子育てでは、その両方が必要だと言われています。どちらか一方に極端に偏ると、いろいろと問題が起こってくると…

 この中学生は、叱責を受けても、何をどうしていのかわからない、なぜ叱られているのか、わからないような感じでした。そういう子に必要なのは、叱責を受け続けることではなくて、彼の今できていることから、一歩一歩、彼の理解できる言葉/方法で、教えていくことなのに…と思いましたが…。「親」であるがゆえに、冷静になれず、という部分もあるのかなあ

 自分が子を叱りすぎている、必要以上に叱っている、と気づいたら、そこがはじめの一歩。子どもとの関係を見直すチャンスでもあるのです!(→自分への励ましです^^)